こんにちは、ドクダミ淑子 (@dokudamiyoshiko)です。
私は普段人材系の営業をしており、新卒で入社し、リーマンショックを乗り越え、かれこれ10年以上勤務しています。
接した人事の方、経営者の方は数知れず。
名刺は数えていませんが、1000枚は余裕で持っているでしょう。
「ここ、本当にいい会社!私が転職したい!」
という会社もあれば、正直なところ
「うわ、超絶ブラックだ……。一緒に仕事したくない、できることなら一切関わりたくない……」(言えないけど)
というところもあります。
その中で、「言霊(ことだま)系ブラック企業」と言えるような企業が、特に中小企業で存在することに気づきました。
今回は、そんな言霊系ブラック企業をまとめていこうと思います。
言霊系ブラック企業とは
「言霊」とは、言葉に宿る霊的なものを言います。
言霊系ブラック企業の言い分は
「良い言葉を使っていれば、良い人間になれる」
ということで、社長がこれにハマっている企業は、言葉の使い方・言い方になんやかんや言ってきます。
厄介なのが、社長からのお達しってところですね。
部長が言ったとしても「アイツ、変なこと言ってるぞ」でスルー出来るし、部長の上司から「やめろ」と注意して終了! なのですが、社長が言っていると逆らえる人はいませんので、社内全体がそういう言霊な雰囲気になります。
では、具体的にどういうことを言うのでしょうか?
良くわからないという方もいると思うので、実例でまとめてみましょう。
志事(シゴト)
はい、まずはこれです。
- 「仕事」というのは、仕える(つかえる)ということである
- 「私事」というのは、自分勝手なワタクシゴトである
- 「志事」というのは、志(こころざし)をもって取り組む素晴らしいことである
だから、自分のシゴトは「志事」なのかを常に考え、常に「志事」をしてましょう。
そんな感じで、「志事」と書いたりします。
……日本語じゃないから! 読めないから!
こんな感じで、漢字の意味をほじくり出し「こんな漢字、良くない!」というのが言霊系ブラック企業の特徴です。
次の例に行ってみましょう
人財(ジンザイ)
次はこちらです。
- 人在は、ただそこに存在するだけの人
- 人材は、会社の材料としての人
- 人罪は、いるだけで罪になる人
- 人財は、会社の財産の人
「人財」は、変換されるようになっているくらい、一般的になってしまっていますが、こんなバリエーションで語られることがあるんです。
恐ろしいですね。
特に怖いのが、「人罪」。
いるだけで罪になるって、どんな人なんでしょうか?
むしろそんなことを言う会社が、名誉棄損で有罪判決だよって思います。
顔晴る(ガンバル)
- 「頑張る」は、頑な(かたくな)に張る
- 「顔晴る」は、顔が晴れやかにガンバル
ここまでくると思う事は1つ
「よ、読めねぇ……」
頑張るときくらい、真顔でも、引きつっていようといいじゃないかと思うのは私だけでしょうか。
ニコニコしながら、トラブル対応するその姿は、サイコパス。
言霊系ブラック企業は、何が問題か
言霊系ブラック企業の何が問題かというと、ズバリ「こんなこと言い出す社長は、だいたいバカである」ということです。
よくあるパターンは、こんな感じです。
- 学校の勉強をきちんとやってきていないで起業をした社長が、「自分は経営者として勉強が足りない」と思い立つ
- 勉強のためにセミナーに通ううちに、自己啓発系のセミナーにたどり着く
- そこに集まった同類達と一緒に、言霊の世界やスピリチュアルな世界にどっぷりとはまってしまう
- 言霊に「なんて素晴らしいんだああああ!」と心酔する
- 社員に「素晴らしいから社員にも教えてあげよう!」と善意で布教する
そういう社長は
「みんな! 私と同じ意識で『志事』に取り組んでもらいたい!」
「全員が経営者意識で!」
とか言って、低い給料で社長のシゴトをさせようとするのです。
業績がよくない、成績が伸びない、事業の方向性がそもそも間違っている、というときも「顔晴ろう!」とか言って乗り越えようとして、さらに泥沼にはまり、会社がつぶれる寸前まで笑顔でいるのです。
そして、会社がつぶれても、「10年後にはいい経験になる」とか言うのです。
そう、やたらポジティブなのも、言霊系企業の特徴です。
「良い言葉を使っていれば、良い人間になれる」んですから。
もしも、言霊系企業に入ってしまったら
もしも、この記事を見て、「私の会社、これだわ」と思ったならば、どうするべきなのでしょうか?
逃げる
まずは、全力で逃げることをオススメします。
社長がこういった言霊にハマッてしまう会社は、今後、飛躍的には伸びることがほとんどありません。
なぜなら、そういう社長は自分の目が届く範囲で、自分と同じ「志」の人だけの集団を作りたいからです。
人に任せられるような器のデカい社長ならば、そもそも言霊にはハマりません。
そんな社長に優秀な人はついてきませんし、優秀な人はなんだかんだで会社を辞めていきます。
言霊系の会社を続ける場合
もしも、事業が好調で、社長の右腕として優秀な方がいる会社ならば、続けることもアリかなと思います。
しかし、自分はどっぷりハマることがないようにだけは気を付けましょう。
大体の人は「顔晴る」とかSNSに書く人を見ると、「こいつ、頭おかしいぞ」と思います。
今までの友達をなくしたくないなら、そういう面は見せないようにだけ気を付けましょう。
まとめ:SNSはしっかりチェックしましょう
中途入社から変な会社にハマらないために大切なのは、(特に中小企業では)社長の人柄や、SNSをしっかりチェックすることです。
「この会社、ヤバいな……」
と思ったらその直感はたぶん合っているので、近寄らないのが吉だと私は思います。
ドクダミ淑子
管理人:☆←ヒトデの一言
- これが本当に自分に向いている仕事なの?
- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
- そんな風に考えて今の職場で力を発揮できないのは自分の甘えなの?
- 今の職場で駄目なのは才能云々では無くて、ただ単に自分がポンコツなだけなのかな……
そんな悩みを持っている方向けに
自分の強みを知って、自分に向いている仕事の見つけ方
をお伝えします