こんにちは。かぶと(@kbt0401)です。
私は就職を機に上京し、東京のIT企業で2年間働きました。
会社はブラックではなかったのですが、最終的にうつになり休職を経て退職しました。
ブラック企業ではなかったのになぜうつになって退職したか。
それは上京して孤独になってしまったからです。
この記事ではそんな私の体験談を書きます。
- 就職を機に上京を考えている人
- 東京で孤独を感じている人
そんな方に東京で孤独になる危険性と、孤独が辛いなら休職や退職という選択肢もあるよということをお伝えできればと思います。
- 東京に行けば出会いがあり、楽しい日々を過ごせるというのは間違い
- 「友達がいない」は笑いごとじゃない。うつになる可能性もある
- 特に目的のない人が「なんとなく楽しそうだから」という理由で上京するのはおすすめできない
- 孤独が辛い人は休職や退職という選択肢もある
- 会社を辞める決心がつかないときは「自分にとって何が一番大事か」を考えるとよい
東京に憧れて上京
私は東京にずっと憧れを持っていました。
それはアニメやマンガの影響が大きいと思います。
特に『シュタインズゲート』の影響は大きかったですね。
『シュタインズゲート』は秋葉原の家の2階(通称ラボ)を間借りして、ヘンテコなガジェットを作る大学生が主人公のアニメです。
女性キャラクターが魅力的で、男女で楽しそうにする様子を見て嫉妬した私は歯を食いしばりすぎて奥歯が割れたという過去があります。
上京すればこのアニメのような出会いがあり、楽しい日々を過ごせると思っていました。
地方の大学生が東京で就活をするというのは大変です。
私も地方の大学だったので夜行バスで東京に向かい、朝に着いてその日の内に面接ということが何回かありました。
ゼミも忙しかったため東京に長期間滞在することができず、地方と東京を行き来する日々が続きました。
そんな大変な就活を経て、私は東京の中小IT企業から内定をもらうことができました。
上京後、待っていたのは孤独だった
「憧れの東京に来ることができた」
引っ越したばかりのころは有頂天でした。
会社が休みの日には様々な場所へ出かけ、東京を満喫しました。
そんな日々もしばらくすると楽しくなくなってきます。
というのも、上京した私は東京に友達がいなかったのです。
どこへ行くにもいつも一人。 そんなの楽しくないですよね。
今だから思うのですが、どうやって遊ぶかよりも誰と遊ぶかの方が大事なんですよね。
東京で友達を作るのは私にはとても難しいことでした。
就職した企業は中小企業だったため、同期は私の他に1人しかいませんでした。
その人とは馬が合わず、とても友達と呼べるような関係ではありませんでした。
「それなら社会人サークルや習い事をすればいいんじゃない?」と思う方もいると思います。
私も試してみたのですがダメでした。
社会人のオタクサークルとバドミントンサークルに行ってみたのですがうまく馴染めませんでした。
家の近くのテニス教室にも通いました。
初心者コースを受講したら私の他に2人の受講者がいたのですが、その2人が女子中学生で全然話せず気まずい中毎週通うことになりました。
そんな訳で友達はできず、東京観光にも飽きた私は家で一人アニメを見る休日を過ごすようになります。
東京に来たのに全然充実した日々を過ごせない。
このままでいいのかという焦燥感と、こんなはずじゃないと現状の自分を受け入れられない感情を胸に日々を過ごしました。
まさか自分がうつ病に
しばらくして私は休日が来ると落ち込むようになりました。
具体的な症状はこんな感じです。
- 孤独感を感じる
- 無気力
- 心から楽しいと思う瞬間がない
- 消えたいと思う
平日は割と元気なのですが、休日になると落ち込んでしまう。
この状態が半年から1年くらい続きました。
そんな中、『ツレがうつになりまして。』というコミックエッセイを読みました。
夫がうつ病になった様子を漫画家の妻がマンガに描いた作品です。
それを読んで私は思いました。
「あれ?ちょっと症状似てね?」
その翌日に診心療内科を受診した結果、軽度のうつと診断されました。
「まさか自分がうつ病になるなんて…」
「とうとうここまで来てしまったか」
そんな風に考えて落ち込みました。
うつ病になった原因は孤独だけじゃなく、東京という土地柄もあると思います。
- 人が多すぎる。満員電車は人が乗るものじゃない
- 長い通勤時間。満員電車で毎日往復3時間
- 心に余裕のない人々。常に早歩きで困っている人は見てみぬ振り
- 高い家賃。新卒の少ない給料がガリガリと削られる
こんな東京に一人で暮らしてきた私の心は疲れ切っていたのでしょう。
東京で暮らすにはコストがかかります。
特に目的のない人が「なんとなく楽しそうだから」という理由で上京するのはおすすめできません。
東京で暮らすにはそのコストに見合うくらいの目的がないと割に合わないからです。
退職して東京から地方の実家に帰る
うつと診断されてから私にはある思いが生まれます。
「うつがこれ以上悪化するのは避けたい。仕事を辞めて東京を出たい」
それから退職するまで私は苦悩の日々を過ごすことになります。
私は真面目で責任感がある人間です。
そして職場はブラックではなく、上司は丁寧に仕事を教えてくれました。
そんな状態で会社を辞めようとするとこんなことを考えるようになります。
- 現場に配属されて1年。丁寧に仕事を教えてもらったのにこんなに早く辞めるのは申し訳ない
- 私が辞めると他のみんなに迷惑がかかるんじゃないか
「辞めるのは申し訳ない」
そう思っていました。
それに仕事ってめちゃくちゃ辞めづらくありません?
退職の意思を伝えれば、引継ぎなどの関係で当然職場に知れ渡ります。
「この人仕事辞めるんだ。現場に来てから1年しか経ってないのに」
と思われてる状態で1,2か月働かなきゃいけないとか苦行かな?
職場の人にいじめられるんじゃないかとビクビクしてました。
退職の意思を上司に伝えることができたのはうつと診断された4か月後でした。
先ほど言ったように葛藤や不安はありましたが、自分の体を第一に考えた結果、退職する意思を伝える決心ができました。
私はどうしても面と向かって上司に「退職したい」と言うことができず、今思うとマナー的には悪かったのですがメールで退職の意思を伝えました。
メールを送った日のことは今でも覚えています。
送った後は「取り返しのつかないことをしてしまった」と気が気でありませんでした。
次の日に会社に行くのがとても怖く、あまり眠れなかったです。
その後、退職に関する話し合いは進み、結果的に休職することになりました。
職場の人は私が休職することを知っても優しく接してくれたので、それが心の救いでした。
そして、上司にメールを送った日から1か月と少しして休職することができました。
仕事の最終出勤日。
家に帰り、お世話になった上司にお礼のメールを送った後にみっともなく泣きました。
「上司に丁寧に仕事を教えてもらったのに何も返せなかった」
自分が情けなくてしょうがなかったです。
東京から実家への引っ越しは一人ではできませんでした。
引っ越しはうつ病の私にとってあまりにも大変なものだったのです。
どうしても部屋の荷物を段ボールに入れることができませんでした。
電話で両親に事情を説明し、引っ越しを手伝ってもらうことになりました。
両親は東京から離れたところに住んでいるのですが、何度か週末に来てくれて引っ越しを手伝ってくれました。
本当に心強く、ありがたかったです。
そうしてなんとか引っ越しを終わらせ、実家に帰ることができました。
もうあの狭いアパートの一室で孤独に過ごすことはないんだと思うと、とても安心しました。
それから半年間休職し、そのまま退職してさらに半年が経ちました。
現在、私はまだ働いていません。
心療内科には通い続けており、うつ病はだいぶよくなりました。
ブログを書いたりしてそれなりに楽しい日々を送っています。
私は退職して本当によかったと思っています。
あのまま東京で働いていたらどうなっていたかわからないからです。
自分の体を第一に考え、周りの人からどう思われようとも退職することが時には必要なんじゃないでしょうか。
会社は社員の体がどうなろうとも責任を取ってくれません。
自分の体を守れるのは自分だけです。
自分にとって何が大事か、それをもう一度考えてみてください。
東京に上京して孤独を感じ、会社を辞めた話のまとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 東京に行けば出会いがあり、楽しい日々を過ごせるというのは間違い
- 「友達がいない」は笑いごとじゃない。うつになる可能性もある
- 特に目的のない人が「なんとなく楽しそうだから」という理由で上京するのはおすすめできない
- 孤独が辛い人は休職や退職という選択肢もある
- 会社を辞める決心がつかないときは「自分にとって何が一番大事か」を考えるとよい
私は東京に行ってうつ病の無職になりました。
しかし、「東京に行かなきゃよかった」とは思っていません。
東京に行かなければ後悔が残ったと思いますし、東京に行ったことで「どうやって遊ぶかより誰と遊ぶかの方が大事」ということに気付けたからです。
だからといって上京したいという人を手放しで応援することは絶対にできません。
上京したいという人は上京する目的をもう一度考えてみてください。
そして上京して孤独になり、それが辛い場合は自分にとって何が一番大事かを考えてみてください。
以上、東京で孤独を感じ、会社を辞めた私のお話でした。
それではっ
この記事を書いた人
名前:かぶと 実家に住んでいる26歳の無職。
「がんばらない。ちゃんとしない」が信条。働きたくない。
「遠距離恋愛中の働きたくない無職がブログをがんばる」をテーマにブログを書いています。
この記事に書いた仕事を辞めるときの様子や心境をブログではより詳しく書いているのでよかったら見てください。
ブログ:思い考える日常
Twitter:@kbt0401
▼【ヒトデさんが運営!】私が入っている初心者ブロガー向けのオンラインサロンのレビューを書いたので、よかったら見てください
- これが本当に自分に向いている仕事なの?
- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
- そんな風に考えて今の職場で力を発揮できないのは自分の甘えなの?
- 今の職場で駄目なのは才能云々では無くて、ただ単に自分がポンコツなだけなのかな……
そんな悩みを持っている方向けに
自分の強みを知って、自分に向いている仕事の見つけ方
をお伝えします