【漫画付き】社畜が出来上がるプロセスと、抜け出すまで

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「社畜」と聞いてどんな人を思い浮かべますか?

残業が嫌だ!休出なんてとんでもない!また強制の飲み会か!!

こう言ってる人たちはまだ社畜ではありません。自分の意思を持っています。

社畜とは会社に飼い慣らされた人たちのことです。

劣悪な業務環境や、心身すり減る程の仕事量、残業時間、貴重なプライベートが消滅する飲み会やレクリエーションも全ては

「会社のため」

笑顔で受け入れる人たちです。

たまに

「いやー今週仕事で全然帰れてないよー残業代は出ないんだけどね」

と笑顔で語ってる方はいませんか?

そう、そいつ。そいつが社蓄です。ちなみに私の中での社畜発言ナンバーワンはある知人から飛び出た

いや自分の仕事してたら帰ったらええやん……。

これが役職付きの人なら分かるんですが、彼女は平社員のはず…。労働に対する発言と役職が伴ってない場合も社畜さんだと思って問題ありません。

かつて私もそうやって「会社のために!」長時間労働や薄給を心から楽しんでいた時期があります。社畜はどのようにして出来上がるのか…約10年前、地元の小さな広告代理店に勤めていた私の実体験を元にご説明します。

1.仲間意識を植え付ける

大人数の古いガチガチに厳しいけれど暇すぎる会社から逃げ出して、少人数のベンチャーで緩い社風の会社に就職しました。

どれくらい緩かったかというと、入社初日に給湯室でアルコールの空き缶をゴロゴロ見つけました。役員(30代)が

以前は昼間からビール片手に仕事をしていたらしいです。

その定時も非常に緩く、朝は11時〜∞。

終わりの時間がいつなのかよく分からないあたりもゆるゆるですね。一応20時でしたが、定時で帰ろうとすると

という空気が流れます。

早く帰れて22時が多かったですね。お互いがお互いにそんな空気を流すのでなかなか帰れません。

長時間、深夜までいるしので嫌でも会社のメンバーとの仲は深まります。

加えてミーティングという名前の月イチの飲み会、繁忙期の深夜に取るピザ(アルコール付)。家族よりも密な時間を過ごします。そんな空気の中、仕事が自分のためであったのが次第に「仲間のため」になっていきます。

追加修正はいよろこんでー!!

強烈な業務内容で自我をもぐ

初っ端から

本当に企業なのか?

とか言われそうな話ばかりですが、入社後に判明したのですが、種明かしをすると私がいた会社は

  • クライアントの9.9割が風俗

残りが

  • キャバクラ
  • ラウンジ
  • ホストクラブ

といった夜のお店の情報誌のデザインや店内パネルや販促物を作っていました。

会社のオーナーもヘルスやソープを数店舗持っている方でした。20歳そこらの女の子にはキツい環境ですね。でも3日くらいで慣れました。

私がいた会社や部署は健全だったのですが、水商売や風俗に嫌悪感なく働いてる人たちなのでろくなのが集まっていません。

上司は毎日飲み歩くので毎朝遅刻の二日酔い。元キャバ嬢のなんにもしない事務員さん。常にニコレットを噛みながら奇声をあげる営業のにーちゃん…他にも諸々、濃いメンバーの巣窟でした。

そんなメンバーで唐突に始まった風俗嬢の求人情報誌の創刊。

えっとデザイナーが上司と未経験で入った私とほぼ同じスペックの同僚1人だけなんだけと? オーナーもなかなかな無茶振りです。

お店の求人情報だけでなくレジャー施設や飲食店の取材、ペットの紹介もありました。

当時まだメイドカフェがキャッチーな頃だったので地元に出来た唯一のメイドカフェの取材をしましたが、後にも先にもメイドカフェに行ったのがそれっきりです。メイド服がシワシワで汚かったのが残念だった上に修正大変でした。

ペット紹介でペットショップから借りた犬は躍動感出そうと走らせた写真を撮影を外でしたら

「疲れさせ過ぎるな!」

とお店側から怒られたので、2匹目は室内でそっと撮影してたら撮影まで入れてた会議室でおしっこされたり、

忙しいけれど借りてきた子になにかあってはいけないので、時間が無い中で交代で見張っていました。動物に癒されるとかそれどころではなかったですね。

日中はデザイン以外の時間で消えていきます。

ファッションページ用に洋服を借りたお店に返却しにいく途中で後続車におかま掘られた時はぶつかってきた相手に車をへこまされたことよりも、時間がない方でキレていました。

取材で疲れたところに夜はパソコンに向かっていると

「なにくぅーー!!」

と謎の奇声を常に上げてる営業のにーちゃんは

「デザイナー陣が深夜までやってるのに先に帰るの悪いから」

といつも一緒に会社に残ってましたが、にーちゃんは仕事がないので「なにくぅーー!!」って言いながらブラウザゲームやエロ動画をずっと見ていたので一刻も早く帰って頂きたかったです。

そのうち考えるのがめんどくさくなったので、目の前に来た仕事や問題も

「はい、そっすかー」

とすっと受け入れるメンタルが出来上がりました。

強くなったのではなくて自我が無くなり考えるのを辞めた結果です。

争ってあれこれ考えるよりも、手を動かしてる方が楽なんですよね。

私の場合は濃すぎる職場・業務内容だったのもありますが、ありえない納期の仕事や膨大な仕事量を押し付けられるのもなかなかの強烈さがあります。

そうやって会社は社員の自我をもいでいくのです。

ご褒美をぶら下げる

いくら丸くなったとはいえ、労働をしている以上、対価はいただけます。

しかし、ブラック企業のポイントは

  • 「当たり前の報酬」
  • 「企業側に痛手のない報酬」

でいかに特別さを出してくるかです。

入社したのが春だったので、もちろんボーナス支給は年末までないだろうと考えていたのですが、入社初日くらいに

「夏のボーナスもあげるよ〜」

と言われていたので、まじでいいの?? と喜んでいたのですが、夏が近づいてくるにつれてヤバイ程の繁忙期になり

「まだ試験期間終わってないけれど、頑張ってくれてるから給料も正規の金額にしておくね」

とわざわざ会議室に呼ばれて言われました。

当時は単純に頑張ってる分を評価してくれての話だと思ったのですが、今考えると残業代も出ないのに何言ってるのといった話です。

加えて何度か言ってくれていた夏のボーナスも結局なくなりました。

それでも「基本給が上がった」というのがすごく嬉しく感じていました。

いやいやいや、会社側は普通に想定してた範囲の最低限の経費だからそれー!

超繁忙期が始まった頃から上司が

「おお!うまくなったやないか」

とデザインを褒めてくれるようになりました。

正直、この上司は人に自分のスキルを絶対教えてくないタイプ(デザイナーに多い)の方で最初に最低限の操作方法を教わった後は会社にあった資料をぽんと渡してきただけでした。

データも作って渡した後に無言で修正されてばかり。

こんな状況でそんな短期間に成長するとは思えません。完全なリップサービスだったんでしょう。

でも当時の私はそれでも「認められた!」と舞い上がっていました。

どれもこれも会社側にとっては痛手のない報酬ですね。

まだ世間知らずなのもありましたが、そんな冷静な判断ができず、普通に喜んだりしている程度には自分もメンタルがぶっ壊れていたのでしょうね。

みんなも社畜にならないように気をつけてね

仲間と一緒に頑張りながら、自我がなくなり、ご褒美がもらえてると錯覚する状態。

これが長く続くといくら不当な労働時間や業務内容が来ても

「頑張らなきゃ」「やらなきゃ」

という気持ちになり、最終的には

「こんな大変な仕事をやり通してる私ってすごい!!」

というナルシスト的な考えになります。

私がこの社畜の呪縛が解かれたきっかけは、体力に限界を感じたり、報酬に不満を覚えたわけではありません。

先ほどいった求人情報誌のせいで始まった超繁忙期が3ヶ月で終了したことにあります。

終了した理由も提携してた会社が飛んだから……。

あれだけ頑張ったのに、こんなにも一瞬である日突然なくなってしまったのです。

15連勤したり、誕生日になる瞬間を会社で過ごしながら作ったものがあっけなく終わったのです。

仕事なんてそんなもんだよ〜と言われそうでしたが、当時21歳になったばかりの私には衝撃的すぎる現実でした。

ふっと業務が暇になり、虚しさに包まれながらどんどん自分の置かれてる状況を冷静に判断できるようになってしまい

「辞めるなら今だ!!!」

と退職届を叩きつけたので、結局は半年しかいませんでした。

しかしあの繁忙期がまだまだ続いていたら数年くらいはそこに居たんじゃないかな。

この出来事以降「仕事は程々に頑張る」を信条にワーホリにならないように気をつけて働いております。

社畜の自覚があるみなさん、まだまだ大丈夫!

でも自覚がある時点で次の職場に逃げることをおすすめします。

この記事を書いた人

名前:おはぎ

おはぎです

コミックエッセイを描いています。
漫画家やライターっぽいことやってます。

ブログ:モノクロ家計簿

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