どうも!元アパレル販売員のふみ(@fumidadada)です!
アパレル販売員になろうとしている方に向けて
「本当にそれでいいの?」
といったん考えてもらえるような記事を実体験を含めてお伝えしたいと思います。
あなたがアパレル販売員になりたいと思った理由は?
この理由を明確に答えられないなら辞めましょう。理由は後述します。ちなみにぼくは
「服が好きだったから」
「華やかな職場で働いてみたかったから」
が主な動機です。
「あー自分も一緒だ!」
って思った方、辞めるのは目に見えているのでちょっと待ってください。好きという気持ちや好奇心で仕事を選ぶのはいいことですが、将来の展望はありますか?
例えば、
「将来は自分のお店を開きたいがために、まずは販売員として接客スキルを身につけ、ゆくゆくは店長になりマネジメント能力も身につけ将来のお店作りに活かしたい!」
という将来の展望があるのであれば、販売員を選択することはありでしょう。
これはアパレルに限らず、どの仕事にも言えると思いますが、
「何かしら会社のノウハウを吸収させてもらって今後に活かしたい!」
という思いがなければ、仕事を続けることは難しいと思います。
目的意識のないまま働くことは、死んだ目をしながら満員電車に乗って通勤している方達と何ら変わりません。
ちなみにぼくはバイヤーになりたいと思っていました。
市場をリサーチして、ニーズがあるものを掘り起こし(買い付け)、人々へ提供する仕事です。場合によっては海外にも買い付けに行けたりするわけです。
ぼくが選んだ会社はバイヤーという職種がありませんでした。面接の段階でそれは知っていました。
でもことごとく他社の採用面接は落ちていました。就職活動もかなり長いこと挑戦し、心身ともに疲弊していた僕は内定が欲しかったんです。面接でウソをつきました。
別にお店とか開きたいと思ってないけど、上述したように、「将来のお店作りに活かせるスキルを身につけたい」と言いました。
内定をもらうことができました。
就職活動でビジョンを語ることは非常に効果的だということをこの経験で学びました。
目的意識のないまま入社した僕は働く意味を見出せませんでした。将来に漠然とした不安を覚え、結果的に1年で退職しました。
はっきり言って多くの労働者が働く意味を見出せていません。
ぼくの周りにいるサラリーマンの友達は特にそうでした。
将来どうなりたいか、考えに考えに考え込んで、会社を一つの踏み台にするビジョンを持ってほしい。
アパレル店員の働き方:シフト制に納得できているか
まずアパレル販売員はシフト制です。シフト制であることは納得できていますか?
シフト制のデメリットは長期の計画が立てられないことです。
1ヶ月先でさえ、休みの日がいつかわかりません。土日休みの仕事であれば、1年後も土日休みなワケです。
2ヶ月後、3ヶ月後に旅行の計画を立てようと思っても立てられません。おまけに友達は土日休みです。
土日はサービス業では稼ぎ時です。人手が欲しいので休みにくいのです。
土日の連休の取りづらさはサービス業の方には理解してもらえるハズです。
ちなみにぼくが初めて3連休をとったのが入社してから12ヶ月目、辞める直前でした。大型連休も全て出勤です。
土日休みの友達とも休みは合いません。
- GW
- 年末年始
- シルバーウィーク
全部出勤です。
祝日も出勤する分、休みは他の会社と比べても少ないですよ。
メリットはほとんどの休みが平日のため、どこに行っても日中は空いていることです。
人混みがキライなのでこれは助かりました。ただ、長期の計画が立てられない方がイヤでしたね。
デメリットの方がメリットより大きかったです。
アパレル店員の年収・給料について
みんな大好きお金の話です。
アパレル業界は粗利益率が低い業界と言われています。故に、業界全体での基本給はめちゃくちゃ低いです。総合職でも17万とか18万とかでした。ビックリするぐらい低い。ぼくがいた会社の基本給は20万ちょっとでした。20万あるってだけでどこの会社か特定できるレベルです。
給料もお店によって変わってきます。
売上規模の大きなお店に行けば、忙しいのでその分、残業代がつき、手取りで25万ぐらいが平均でした。
引越手当が3万円ついて、28万が手取りのマックスです。
額面でいうと30万〜33万あたりだったと思います。売上規模の小さいお店に行けば、残業代は特につかないので、基本給の20万から保険等が引かれて、手取りが18万とかその辺りですね。
ただ、入社して時間が経てば仕事も増えてくるので、手取りが20万切ることは入社した後の1、2ヶ月だけでした。
新卒1年目で平均25万の手取りを、多いととるか少ないととるかは受け手次第です。ボーナスも含めて年収は360万でした。夏のボーナスとか8万でしたからね。おかしいやろー!全社で3位とったんやぞー!
ぼくがいた会社では残業を辞める動きが出ていました。
残業をさせすぎると本部から店長陣へお叱りの連絡がくるらしいのです。そういう時は勤怠だけ早めに押して、無給労働していました。なので実質もっと残業代は出てもいいハズなんですよね。
7時3分の電車に乗って店に着くのが7時50分ほど。
そこからセールや忙しい時は22時30分まで仕事して帰り(平日だと21時から21時30分で上がっていました)そこから約1時間かけて帰宅。
お風呂入ったら0時で、あとは疲労で寝るだけ。で朝早く起きて7時3分の電車に乗るというルーティンを繰り返していました。給料がつくのも9時からだったハズ。7時50分から9時の間、無給。
22時30分とかまで働いても多分22時には勤怠切られてたと思う。
ちなみにどの会社もそうですが、会社の規模が小さくなっている(外部からだと判断しづらいですが)、もしくは斜陽産業である場合は昇給も望みにくいです。
どこぞの総合商社みたいに30代で年収1000万みたいな昇給の仕方はアパレルでは100%ないです。安心してください。
アパレル業界の個人売り上げについて
「営業職」で一番辛いことは個人売のノルマがあることですよね。
僕が勤めていたところは「販売職」でしたが、個人での売上も順位も着きました。販売員の友人に聞いたところ、その日の売上は付くものの順位まではつかないってケースもあるようです。会社によってまちまちです。
売上は全てボーナスや昇給に関わってきます。
ただ、男は在庫を整理するので、お店に立っている時間が短かったり、先にお客様にアプローチ(声かけ)をかけた人がその人に付くという暗黙のルールでやっていたので、常に売り場にいる女性の方が売上を作るのには有利でした。
ただそんな言い訳も言ってられないので大変でしたね。
ぼくがいたブランドはファッションビルなどに入っているんですが、入店した瞬間にアプローチできるように30メートル以上先からお客様のことを見てました。
「あの服装はうちの客っぽいな(入店してくるかも)」
って感じに。
販売員同士の争いもありました。
ファッション感度の低い人には声かけをしない(あえて他の販売員につかせる)、どちらが先に声をかけることができるかの競争など、要するに店舗内での顧客の奪い合いです。
お客様のことを考えて仕事してるというよりは、同じお店に立っている販売員のことが気になってしょうがなかったですね。
ついたお客様に販売できなかったことを「振られる」というんですが、振られることが2回も3回も続けば、店長の雷が落ちまくってましたね。
「次振られたらお前もう店に立たなくていいから」
「売れねーなら在庫整理してろ」
とか普通に言われてました。新卒1ヶ月目は毎日胃をキリキリさせてました。ほんとしんどかった笑
先輩のしごきがあったからとは言いたくないですが、8月に500人ほどの全販売スタッフがいる中で運も味方して3位を取ることができました。
この時は昼食も10分で済ませてすぐ店に立って休憩なんていりませんって感じで働いていたので、個人的にはめちゃくちゃ頑張ったんです。
ですが、この一生懸命働いて獲得できた「3位」がボーナスに何も影響がなかったのは、やめようと思った一つのキッカケでもありますね。「新入社員は一律評価だから」って言われました。
それと、「入社したからには絶対1位とる」って思ってやっていたので、入社して4ヶ月目で一桁を取れてしまったことに満足感を覚えてしまったのもあります。
その順位をキープするのが難しいのですが、お店の売上規模によって接客機会も変わってくるので順位というモノ自体の評価基準があんまりフェアじゃないのも問題に感じていました。
会社は利益を出すことが目的なので、売上ノルマはぜったいついてきます。
それと、ファッションビルに入っているのであれば、テナント側からクレジットカードの勧誘をしてくださいともうるさく言われますね。
ファッションビルで買い物した時にクレジットカードの勧誘を促されたことはないですか? 実は、ブランドや個人にノルマを課せられてるんです。
接客が上手であれば、クレジットカードの作成も自然と増えるのであんまり心配はしなくていいかな。
アパレル業界の社販・福利厚生について
会社によってバラバラですが、ほとんどの会社の社販は基本的に50%〜70%オフ。店頭で10000円で販売しているものを社員は3000円から5000円で買うことができます。
それを考えると服買うことがアホらしくなってきます。
ちなみにうちは社販は30%オフでした。10000円の商品を7000円で購入できる、という感じです。実際は10000円以下の商品なんてほぼなかったですが。。
僕は婦人靴の販売だったので、社販は買わなくてよかったのですが、一般職の女の子は基本給の18万から保険を引かれ、さらにそこから社販を買わなければいけないという苦行です。
アパレルあるあるで、「同じブランドの服を着ていけますか?」というものがあります。年齢の変化に伴って、自分の好みも必ず変化していきます。しかも着たくなくても必要経費として買わなければいけません。
その分のお金で、自分が本当に欲しい服を買いたくないですか?
余談ですが、繊維業界に勤めている後輩の情報によると、ユニクロは原価率がめちゃくちゃ良くて太刀打ちできないそうです。
本当にユニクロ様様らしいですよ。ユニクロバカにしてる人は考え直した方がいいって後輩が言ってました。
確かにここ数年でフォルムも生地もかなり良くなってきてる実感はある。オシャレ度が増しましたよね。
社員旅行や寮、保険などの福利厚生は通常の会社と同じように完備されていました。
アパレル業界の今後について
収入を考えるのであれば、入社する会社は当然のこと、ビジネスモデルや業界の兆候をリサーチするべきです。
アパレル業界は斜陽産業です。全体的に見て、上り調子の産業ではありません。上り調子ではないということは、給料も上がりにくいということです。
販売員の必要の有無も問われます。アーバンリサーチの「声かけ不要バッグ」の導入で話題になりましたね。
参考URL:アパレル店員「声かけ不要」バッグに賛否 「これ助かる」vs「寂しい」
ユニクロは、お客様に自由に買物を楽しんでもらって、必要なときだけスタッフが商品説明などの接客をするヘルプユアセルフ方式を取っています。
また、顧客の購買心理も変わってきています。
ゾゾタウンやメルカリなど、インターネットを通して購入するプラットフォームも増えてきました。世界のAmazonでさえ、今後はアパレルに力を入れると発言しています。
今後、顧客の購買心理はプラットフォームや時代の変化によって多種多様になってきます。
そのような時代に、販売員を目指すことが得策であるかどうか、今一度、熟考してみてください。
服が好き、という理由であれば、ECサイトを主力として販売している会社も検討してみてはどうですか? ちなみにぼくはECサイトを主力にファッションを展開している会社に入社すればよかったと今になって思っています。
人件費や店舗にお金をかけない分、利益率の底上げができますからね。
この記事のまとめ
今後の未来も見据えながら、自分にとって販売員が本当に正しい選択かどうか考えてみてください。
将来的にどうしていきたいか、というビジョンがはっきりしていなければ、仕事を続けていくことは難しいです。
アパレル業界への就職を目指すあなたの参考になれば幸いです!
おまけ:アパレル業界のパワハラについて
ぼくがいた会社は上層部の方々がパワハラしてくることで有名で、店長にど叱られて泣きながら接客した先輩の話(お客様はドン引きだったらしい)とか、怖くて有名な元店長に蹴られて肩脱臼した先輩の話とか聞いたことあります。
ぼくの同期も売れなくて店長にクソ怒られて毎日泣いていたって言ってました。
例外なく、ぼくも入社したばかりの頃に「お前の接客はクソつまんねぇ」って散々罵倒されてましたね。
実際そういうことが社内で問題になって、左遷された店長陣もいましたし、副店長に降格された人もいました。
人が合わないから人事異動をバンバンしてましたね。入社2ヶ月で耐えられなくて辞めた同期もいましたね・・・・・・。
この記事を書いた人
名前:ふみ
説明:元せどらー。「モテること」を人生のテーマにして生きている25歳。今、関心があることはプログラミング。
個人事業主として培った価値観や、男心の本音をテーマにした恋愛について発信しています。全てのモチベーションの源は「モテるため」
ブログ:ふみログ
Twitter:@fumidadada
管理人:☆←ヒトデの一言
ワイくらいになると店員が声をかけようとした初動を察知して逃げ出す
- これが本当に自分に向いている仕事なの?
- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
- そんな風に考えて今の職場で力を発揮できないのは自分の甘えなの?
- 今の職場で駄目なのは才能云々では無くて、ただ単に自分がポンコツなだけなのかな……
そんな悩みを持っている方向けに
自分の強みを知って、自分に向いている仕事の見つけ方
をお伝えします