VSブラック企業

編集者の仕事はブラック?それでもやりがいがあって幸せ?大型出版社の体験談!

初めまして、フリーライターとして活動している畑野と申します。

編集者という職について、あるいはその労働環境について、あなたはどんなイメージを持っているでしょうか。

あまり大きな業界ではないですし、知らない、という方も多いと思います。

この記事では、新卒でとある大型出版社に入り編集などの職を経験した筆者が「編集者の生態」についてお話ししていきます。

ドMな人が多い? 編集者の生態に迫る

編集者には「効率を度外視してクリエイティビティに命をかけている人」が多いです。

しばしば職人みたい、と言われます。

世間の大方の会社だと、「一定のクオリティのものを一定の時間内に仕上げる」ことを求められるケースが多いと思います。いわゆる”組織の歯車”的なやつです。

でも、(特に出版社の)編集の場合は「クオリティに命を懸ける、時間はギリギリまで引き延ばす」ような働き方になります。

編集部によって実態がまるで違うので一概にはいえないのですが

「働く時間を伸ばしてでもいいものを作る」

と考えている人が多数派です。

編集のフロアは不夜城になることも少なくない

締め切りの期日である校了日前は特に忙しく、会社に泊り込む人もいます。(僕は校了が2冊被って2連泊したことがあります…)

この校了日、印刷会社が余裕を持ってスケジュールを組み

「この日までにお願いします」

と言われるんですが……。

実際は編集者が

「これ、何日まで引き伸ばせますか?」

といった交渉を改めて行なった上で決まることが多く、その要望に合わせて印刷会社はギリギリでスケジュールを組み直しています。

つまり、校了が間に合わないと即詰みという状況にしてまでクオリティを求めているのです。マゾい。

必ずやってきてしまう校了日と”背水の陣”で向き合う編集者たち。

当然、仕事はきついことが少なくありません。(編集部によります。詳しくは後述)

一方で、そんな仕事をわざわざやりたがる編集者は変わり者や面白い人が多く、社内の人付き合いも非常に楽しかったです。

これは魅力のひとつですね。

ぶっちゃけ、編集者はブラックなのか?⇒完全に編集部によります

編集の仕事はきついよ、と書きました。じゃあブラックなのかと言われると明確な回答ができません。

というのも、編集部による違いが大きすぎて、ホワイトだったり、ブラックだったり……本当に色々なんですよ。

僕が勤務していた会社では、ある編集部は100時間オーバーの残業が当たり前、でも他の編集部ではみんな定時あがりしている……なんて状態でした。

ただ、どちらかといえばブラック寄りな職場が多いといえます。

出版社がブラックになってしまう理由

現在、出版は斜陽産業です。

  1. 当然ながら、ミリオンセラーは出なくなり、1冊あたりの売上は減っていく。
  2. そんな状態で売上規模を維持するには刊行点数を増やさないといけない。
  3. 作る本の冊数を増やすなら、編集者を増員する必要があるが、景気が悪い以上それはできない。
  4. となると、一人の編集者が作らなければならない本の数が増えていく。

こんな具合で、どんどん負担が増していきます。

ウェブメディアやメディアミックスなど、出版外の売上がある大規模な会社は出版を縮小して他に注力する、という方法がとれます。

しかし、出版以外の売上&ノウハウがない小さな出版社は、どうにかして出版で稼ぐしかありません。

電子書籍が紙の出版の衰退をカバーしている! なんて言説もありますが、実のところ全然カバーしきれていないので、本だけで稼ぐのはかなり厳しいです。

近年になってから刊行点数を増やす風潮には流石にブレーキがかかっていますが、それでもまだ小さな会社を中心に、”点数で稼ぐ”風潮は生きているように思います。

ブラックながら、やりがいを持っている人は多い

僕も月刊誌にページを持ちながらムック(別冊)を作る、なんてことをしていたので、そりゃきつかった。

残業代も出ましたし、人生経験としてはまあ悪くはなかったかなと感じてはいますが、100時間以上残業してまで根詰めた仕事はしたくないですね。ちゃんと家帰って、食べて寝たいもん。

と、大変な仕事なのは事実なのですが

「働くのがとにかく好き!ギモチイイイイイ !!!」

と感じているワーカーホリックな編集者も少なくないと僕は見ています。

なので、ブラックな労働環境であっても「ブラック」と考えていない人も一定数いると思います。

“やりがい搾取”はクソですが、それくらいやりがいが大きい仕事なのは事実です。次はそのやりがいについてもっと詳しく紹介していきます。

編集の仕事はきついけど、最高です。やりがいは本当にあります

編集者のやりがいを一言でまとめると「0から100を作れる仕事」ということだと、僕は思っています。

例えば漫画の編集者だったら

  1. 作家の発掘
  2. その作家にどんな作品を描いてもらうか
  3. どう売っていくか

等々、全部自分で企画できる。

考えようによっては、作家以上に作品に関わることができます。

いまは出版外の事業が求められるご時世なので、編集者が仕事をできるフィールドは拡大の一途です。その点では、編集のやりがいは拡大している捉えることができます。

もちろん、そんな広範なフィールドで活躍するには、それだけのスキルが求められるので、大変ですけどね。

さらに、それらを「自分のお金」では無く、「会社のお金」で作れる

もうひとつ魅力を付け加えます。

あなたが作りたい0から100を、会社のお金で作れるんです。

企画さえ通せば、作りたいものを会社のお金で作れるって、最高の仕事じゃないでしょうか。

編集者になるなら新卒入社がオススメ

最後に、編集者になりたい人に向けて、ひとつお伝えしておきます。

編集者になりたいなら、新卒で入るべきです。

というのも、そもそも編集って中途未経験で正社員の求人がまずないんですよ。

少なくとも僕は見たことがありません。

新卒で出版社に入るには超狭き門の選考をクリアしなければなりませんが、確実に正社員として編集者になることを考えたら、それが一番楽な気がします。

契約社員以下、業務委託で常駐というような求人も多いですし、斜陽産業ゆえに会社の成長は望みにくく、正社員登用はかなり遠い道のりです。

編集者としてキャリアを積むなら、新卒で入るアドバンテージはデカい

一方、新卒採用では土俵に乗っていないような学生も多いので、ちゃんとした動機さえ持っていれば倍率は高くても勝負にはなります。

新卒なら、スキルも問われませんしね。

編集者として長くキャリアを積み上げることを考えたら最初から正社員で入るアドバンテージは大きいので、僕は新卒で勝負することをオススメします。

中途で入りたい場合はまず経験を積もう

どうしても中途で入りたい方は、求人自体はちょくちょく出ているので、求人サイトを覗いてみてください。

非正規でまずは経験を積み、将来的に正社員募集の求人に応募してステップアップすることを考えておいたほうがいいですね。

いずれにしても、あまり”潰し”の効く職種ではないので、「自分は編集で食っていくんだ!」という覚悟はしっかり持つようにしましょう。

まとめ:編集者はブラックだけど、やりがいはある

  1. 編集者は、クオリティに命を懸ける職人のような人種。変わり者が多い。
  2. 一概には言えないが、ブラックな職場は少なくない。
  3. やりがいはめちゃめちゃある。あなた好みの0から100を会社のお金で作れる。
  4. 出版社に入るなら新卒がオススメ。中途で入るならステップアップ前提で。

この記事を書いた人

名前:畑野 壮太 @hatakenoweb

1989年生まれ。フリーライター・編集者。

早稲田大学卒業後、出版社、IT企業勤務を経て独立。

主にガジェット系の記事を書いていますが、イベント取材やインタビューなども多数あります。好物はビールと麻雀。

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