自分自身が建築業界を辞めてから何年も立っているが、今回は少しでも建築業界の実情を知ってほしいと思い書く
社会の基準というのは初めて入った会社が一種の基準になってしまう
その会社の組織に入ってしまえば、そこでのルールは必ず守らなければならない
同期や先輩と話している分はいいが、社外の友達や知り合いの方と働き方の話をするとまさに『隣の芝生は青く見える』と切実に感じる
転職を経験している今だからこそ、前職である建築業界のおかしな点がよくわかったので伝えたいと思う
もしこれから建築業へ転職しようとしている方がいたら1つの指針としてほしい
簡単な職務経歴
総合建築業をゼネコンというのだが、その下請けである建物の空調・衛生を担当するサブコンとして3年半従事していた
簡単に言うと大きな建物にエアコンやトイレを施工・管理する会社だと思ってくれれば大丈夫
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現場監督として携わった物件は全部で5件
- 病院(病床数140床)新築工事
- 病院改修工事
- 病院(病床800床)新築工事
- 大型ショッピングセンター改修工事
- 新聞社工場 改修工事
※床数=患者が寝るベットの数
※改修工事=建物のを機能させながら一部をリニューアルしていく
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建築業界の実情①:休日が絶望的に少ない
大規模な現場であれば基本的には週の休みは1日だけ
土曜日・祝日は基本的に仕事
これには理由があって、建築業界特有の『工期』というのが絡んでくる
建物を建てる前からマスター工程表という年間スケジュールをゼネコンから貰う
ここに自分たちの各仕事の工程を落とし込み着工(スタート)していく
そしてこのマスター工程表通りに進んだこともないし、工程表通りに進んでいる現場をみたことがない
遅れる原因の1つは天候
建物の基礎となるコンクリート工事というのがある
これは雨が降ったら即中止
一回中止になると普通に工程から3日は遅れてしまう
材料の発注ミスで工事ができない
言葉の通り
野球を絶対この日にやると決めていたのに、手違いによりバットがないと同じ状況
こういった小さな事が積もりに積もると普通に1か月遅になっている状況が多々ある
そして、遅れた分を取り戻すには休日返上で作業をしなければならない
繁忙期になると長期休みはなかった。
建築業界の実情②:圧倒的な残業時間の多さ
自分が経験した今までの大規模現場では
- 現場に出て職人たちに指示
- 安全に作業ができているかの現場巡回
- 進捗の確認
- 不足材料の確認と発注
- 客先との打ち合わせ・職人と明日の作業の打ち合わせ
これらが日中の主な作業だった
このことから絶対的に自分の仕事をする時間がない
基本的に職人が帰ってから(17時)自分の仕事がスタート
日中寒い日も暑い日も現場を動き回ってからの仕事は本当に辛い
よって必然的に残業時間が増え月100時間越えは当たり前だった
20時より前に帰った記憶はほぼない
むしろ帰っても嬉しすぎてと日々のストレスから即飲みに行ってしまっていた
また、新入社員の時に工期が遅れすぎて、作業が間に合わないという現場に応援に行ったことがある
ここは本当に悲惨だった
帰るのはAM3:00 出勤はAM7:30
これを休みなく2週間ほど続けたがとてつもなく辛かった
新入社員だったこともあり何か変な正義感が働き乗り越えることができた
しかし、普通に考えてこれはおかしい
現場で19時頃疲れが限界に達し、ちょっと目を瞑ろうと思い瞑って気づいたら2時間眠っていた事もある
社用携帯には着信が何件もあったがまるで気づかなかった
残業時間が多くなるにつれて精神的な疾患を発生させるリスクが多くなるため十分に気を付けてほしい
建築業界の実情③:精神的なプレッシャーが凄まじい
中間管理職の例えで上司と部下から板挟みになると同じ状況
- 繁忙期になるとゼネコンからはまだ終わらないのかと毎日言われ
- 下請けの職人は「こんな工期じゃやってられねえ」と怒ってしまう
この状況になったのがすべてこちらのせいではないが、作業を止めてしまうといけないので謝る……
(なぜ謝っているんだろと常々思ってた)
それまで信頼関係を構築し良好な関係を築いたが、この状況に陥ると一発で崩れる可能性がある
このような状況になる前に、誰に根回しをしなければいけないのか
進捗は遅れていてもどこでそれを取り返すかを考えておいた方が絶対自分のためになる
改修工事でのミスが多大なる被害を生むことになる
新聞社工場の現場では、
『もし水漏れ等で工場のラインが止まったら、次の日の新聞は印刷できなくなりその地域一帯の朝刊は見れなくなる。これがどれほどの被害がでるかわかるよね?』
と上司に言われた
そのため、一つのひとつの作業にルールが増え、承認を得るための書類が多くなる
リスクが大きすぎて、毎日このまま帰っていいのだろうかと考え眠れなかった
もし自分がいない所で職人がミスをし工場のラインを止めたら……
様々なリスクを考えすぎてさすがに自分自身も体調を壊した
まとめ:建築業界は総じて「休みが少ない・残業が多い・ストレスが多い」
この3つが施工管理として現場監督をやっていた現状である
もちろんこの業界が好きだという人もいた
自分たちが携わった物件が地図に残るやりがい
若くして年上の職人を動かし工期の遅延がないよう乗り切ることができた達成感
やりがいはもちろんある
しかし、精神を壊すほどやりきるのが、やりがいに繋がるのか?
精神を壊す程頑張らないと達成感は得られないのか?
これから先の人生を考えそれでもできるなら是非頑張ってほしい
ではまた!
この記事を書いた人
社会人・転職経験1回。働きながらブログを執筆。ブログ・SNSで情報発信。
辞めたくても辞めれない人への働き方の提案。毎日が辛く会社に行けない方。HSPとしての働き方。
同じ考え方を持つ人との輪を広め何か一つのことをやり遂げたい。いつも辛い月曜日を笑って向かえるようしよう!
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ブログ:HSP 今ココを生きる
管理人:☆←ヒトデの一言
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- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
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