【専門職】「下積み時代」は奴隷じゃない、職場選びは遠慮も妥協もしちゃいけない。

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こんにちは。昨年の夏に勤めていた東京都内の料亭を退職し、現在は出張調理やオンラインでの料理教室開催などを行い、フリーの料理人として活動している「ぼり」です。

ぼくは個人の割烹料理店での下積みから修行を開始して、後に料亭へ。

合わせて6年の板前修行をしたのちに現在の活動に至りました。

ぼくは下積み修行を過ごす中で、自分のモチベーションにすら関わってくることがひとつありました。

今後専門職の修行に入る方にはぜひ参考にしてほしいと思ったので、記事を書かせて頂きます。

避けては通れない「下積み時代」

※昔のメモ

技術職、専門職といえばいろんな職業が思い浮かびます。

  • 料理
  • 伝統工芸
  • 土工

こういった職業には必ず厳しいと言われる「下積み時代」というものがあるし、正直そこは避けては通れないと思っています。

板前の世界で言うと「寿司アカデミー(3ヶ月で一通りの寿司修行の大切なことを学ぶ養成機関)」みたいなものがあったりと、下積みのやり方は色々と変わってはきているけど、「下積み」自体はなくなりません。

下積み時代の実態

※ほぼ毎日、包丁は研いでました

ここで、ぼくが実際に過ごした「下積み時代」の一例をお伝えさせてください。

ぼくは下積み修行をはじめるとき、ある人のツテで個人の割烹料理店を紹介されました。

今は潰れてしまったそのお店なのですが、大阪の北新地という、東京でいう銀座のような場所で1代40年続けてきたという老舗個人割烹店でした。

その名前や実績を聞いたぼくは、面接という名の「顔合わせ」を行なった後、すぐに修行に入りました。

正に絵に書いたような下積みの環境がスタート。

1Kの寮(アパートの一室)に2人の先輩との共同生活。

寮に入った当初は、部屋に空きスペースがなかった為、キッチンに布団を敷いて寝ていました。

実際の内容を書いてみるとこんな感じ

  • 休日  週休1.5日(平日フル、土曜午後出勤、日曜お休み)
  • 食事  3食付
  • 実労働 約370h/月
  • 休憩  30分/1日
  • 給与  ¥130,000(現金支給)
  • 昇級  ¥10,000/1年

 

ちなみに福利厚生や税金の店舗側の負担は一切なしです。

ただし、近所の個人料理店同士で組合を作っていたので、「国民健康保険」だけはちょっとお安く入ることができました。

この給料は結構やばい数字なのですが、 毎日まかないがあり、住むところも手配されているので、実際にお金を使う必要がある場面というものはあまりありません。

食事代と家賃が出るのであればかなりの負担軽減ができますから。

なので正直、これを見た方がどう思うかはわからないのですが、ぼくはお給料自体が安いことには不満を持ってはいませんでした。

ちなみに時給換算すると350円くらいでした。笑

ただ、ここで「おかしいな」って思ってたことがあったんです。

「ありがたいと思え」と押し付けてくるところは信用するな

※一時期勤めていた居酒屋さんの調理場に掲げられてたやつ

紹介してくださった方や、勤め先の店主さんにひたすらこんな感じの言葉を日々投げかけられたのです。

  • 下積みで何の技術も持っていないお前がこんなに給料もらえるなんて、昔じゃ考えられなかった
  • 住むところや飯まで食べさせて貰って、技術を学べる上にお給料も貰えるなんてお前は幸せ者だな

 

ようするに

「お前はこの職場に出会ってラッキーだったんだぞ」

の押し売り。

この「わかりやすい洗脳」に、周りの先輩が揃ってかかってしまっているのが気持ち悪くてしょうがなかったです。

というか、ありがたいと思うかどうかは自分の心が自然と決めることであって、強要するものではありません。

ここで、必要以上に「お前は今幸せなんだぞ」って刷り込んでくるのには明らかに以下の理由がありました。

  • 辞められたら困る
  • より扱いやすいようにしたい
  • 思考停止させたい

 

自分たちのやっていることに自信を持っているのであれば、わざわざ押し付けてくる必要はありません。

下積み修行として雇うにしても、ちゃんとメリットを提供できているのであれば、自分たちの意図に合わせて思い込ませる必要もない。

なのに「押し付け」が入ってくるというのは、そこになにか足りていないと感じる思いがあったから。

相手に言うことで、自分たちの心にも

「下積み時代の若者を育ててやってるんだ」

と言い聞かせていたんだと思います。

その違和感からお店を抜け出すことを考えていたら、お店の都合で40年の歴史に幕を閉じることとなりました。

おかげで抜け出す必要自体がなくなったのですが、もしそのお店がずっと続いていたのだと考えると正直恐ろしいです。

もちろん修行の中で学んだ技術は今も役に立つものばかりで、そこに感謝は忘れていません。

しかし、その感謝と押し付けてきた内容は全く関係はありません。別物です。

どこかにお勤めをする時点で必ず「スキルアップ」は必要になります。そして、そのスキルはその勤務先に合わせたものになります。

こちらが

「今日はこんなことを教えてください」

とお店のメニューにないものをリクエストしたりするのであれば話は別かもしれませんが、店にとって必要なスキルを習得することは、雇う側にとっても必要なことです。

「学ばせてやってる」ってスタンスで接してくるのはお門違いです。

自分の心が納得できているかどうかを最重要に考える

*ちょっとスキル自慢

下積みで学んだ事は、お金を出したら買えるものではないので、自分の将来の立派な武器になります。

しかし、修行先はしっかり選ぶこと。そこは下積みの立場だからって遠慮も妥協もしちゃいけません。

大ヒットとなったドラマ「逃げ恥」でも似たようなことを言っていましたが、「やりがいの搾取」に似ています。

 

修行先で勉強になることと、そこに感謝を強要することや、お給料を支払えないことには全く関係ありません。

 

その部分に蓋をして、「下積みなんだから」というのは問題をすり替えています。

ぼくからお伝えしたいのは

「下積み時代でもしっかり給料をもらえるところで働こうな!」

ってことではなく、自分の心が納得している場所でないと本気で修行に取り組むことはできないということ。

一般の会社員の方が

「この給料じゃやってらんねーよ」

って言うときに、自分の提供している結果よりも高望みをしていればただの勘違い野郎だし、そこに実際の結果が伴っているのであれば、さっさとステージを変えればいいと思います。

自分の心の部分でしっかりと納得できる環境で仕事ができているのであれば、それだけで仕事のモチベーションは保たれます。

大切なのは世間から見た「基準」ではなく自分の心が納得しているかどうか。

これを押さえることができていれば、ふてくされて仕事に打ち込めないということもなくなるだろうし、「愛社精神」みたいなものも湧いてくるのだとおもいます。

さいごに:必ず「自分で」決めよう

*修行時代の数少ない写真

これから技術職の下積み修行に挑戦しようと思う方に、まだまだ若造ではありながらも、下積みを経験した人間からお伝えしたいのは

「厳しい」という前提はあるものの、やっぱり生きていく為の「仕事」であるということは忘れてはいけない

ということ。

下積み時代は世間から雲隠れする訳ではありません。

それぐらいの気持ちで没頭するという姿勢で臨むことはアリかもしれませんが、実際は生活もあれば歳もとります。

そこまで考えて修行先は選ぶべきです。

ぼくは人づてで紹介された職場を選んだことにはかなり後悔しています。

そこには「紹介してくれた人の顔を立てなきゃいけない」という気持ちが少なからず芽生えてしまうから。

なので、ぼくは現在、自分が好きだと思えたお店、もしくは求人エージェントを介しての職場でしか働かないことにしています。

  • 自分の目でしっかりと確かめられる時間を確保する
  • NOと言える環境をあらかじめ作っておく

 

この2つは修行先を探すときには必ず押さえておくべきことです。

専門職の世界は特に周りとの関わりをシャットダウンしているところが多いです。これは仕事の時間とか憶えることの多さとかを考えれば、ある程度はしょうがない事でがあります。

だからこそ周りが見えなくなる前に、しっかりと身を置く環境を選ぶことには慎重になってほしいです。

この記事を書いたひと

著者:ぼり(大堀 悟)

現在板前歴6年。東京都内の料亭を退職し、「店を持たない板前」として都内を中心に出張調理やオンライン料理サロンの運営をしています。

【 詳しいプロフィール】
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管理人:☆←ヒトデの一言

☆←ヒトデ
「やりがい搾取」許すマジ

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