皆さんは、ご存知でしょうか?
労働の過労死ライン。
厚生労働省が発表する過労死ラインは月80時間以上(発症前2~6ヶ月前の平均)と言われています。
[aside type=”warning”]※月80時間以上の残業が2ヶ月以上続くと、健康障害の発生が起こって危険だよ!っていう下限です。
私が勤めていた自転車販売店は、繁忙期の平均サービス残業がだいたい1日4時間。
サービス残業だけで単純に4時間×26日で104時間。
定時である8時間+1時間(固定残業)以外で。です。
今では社会問題ですが、月4回の公休(契約内容では月6日は取らないとダメ)が、取れたり取れなかったりしていました。
そんなとっくに過労死ラインを越えた自転車販売店で自転車安全整備士をしていた私から、これから自転車販売店で働きたいと思っている方々に、
- 勤めていて良かったなと思ったところ
- 逆にこれは嫌だったなと思ったところ
- こんな人は向いている!という人の特徴
をこの記事ではお話したいと思います。
自転車屋に努めていて良かったこと
社割で自転車が購入できる
アパレルショップの店員さんのように私の勤めていたお店でも社割が効きました。
スポーツ車2台と、普通のママチャリ、電動自転車も購入しました。
私はスポーツ車を改造する事が好きで、しょっちゅうパーツを購入して改造していました。
購入すると、お客さんに進めやすくなるのと、発見する事も多いんです。
長く使っていると、ここがダメになるんだーとか、サドルやグリップは意外と早く消耗してしまうので、私は安いものを買って、ころころ変えて気分転換していました。
服のコーデを組むように自転車もコーディネートする。
これ、結構楽しかったです。
自転車屋さんだったら、パーツも割と高いので、社割が効いてころころ変えられて、工賃も自分でするからかからない。
結構お得だなと思っていました。
仲良くなるスピードがはやい
ぞくに言う、飲みにケーションが頻繁にあったお店でした。
ほとんどが仕事の愚痴や悩み相談でしたね。
仕事終わってから飲みだすので終電をのがす事もしばしば。
私は女子1人だったので、電車がある時間に帰れって言われることも多かったですが、私も飲む事が好きやし、スタッフ皆と一緒に居る事が楽しかったから、週に数回飲みに行っていました。
あんなに仲良くなるのは、しんどい事を乗り越えた仲間だからなのかなーって思います。
ほら、バイト仲間ってナゼか自然と仲良くなったりしませんか?
そんな感覚に似ています。
今も繋がるとっても大切な友達ができました。
自転車屋に努めていて良くなかったこと
自転車屋の店舗は有給がとれない
本社の人は有給を取りたい時に当たり前に貰えているのに、店舗はそんな事言いだせる感じではありませんでした。
この会社で店舗勤めをしている人の中で1番初めに有給を貰えたのが私でした。
今までの退職者のほとんどが、突然来なくなって辞める方が大半で、長く続いた人が退職する事が珍しかったので、有給を使えた方が見事に居なかったんですよ。
もう辞めるし、思い切って言って有給を使いたいと言ってみたんです。
どのタイミングで貰えたのかと言うと、辞める3ヶ月前から、2ヶ月分。
なんか…変ですよね。
しかもラスト1ヶ月は「繁忙期にさしかかるから出てきてくれ」って言われたんです。
そこは会社への恩ですよね。最後までしっかり出勤しました。
風邪は引いても気づかないフリ
体調を崩しても休みが週1あるかないかだから病院に行けないんですよね。
倒れるまで出勤していました。
愛社精神に固執すると言いますか……。
「よかったこと」と裏腹に「私が休むと皆にシワ寄せがいってしまう」と思い込んでしまうんですよね。
結果、熱あるな…と思っても動けている間は倒れるまで出勤します。
倒れてから、はじめて周りがあわてます。
慢性的な睡眠不足が続き、精神的にも肉体的にも、ろくに休みが取れないから、たまにのお休みは病院のハシゴになる事も珍しくありません。
これは私に限った事じゃなかったですね。
自転車屋の勤務に向いている人・向いていない人
粘り強い人かどうか。自転車の整備士は職人の世界です
正直、向き不向きは、結構わかれる職種だと思います。
技術面をあまり手取り足取り教えてもらえません。
人のワザをどんどん見て盗んでいける人が向いています。
経験がものを言う職種で、かなり職人さんの世界に近いのかもしれません。
指示待ちスタンスの方は、スグ辞めないといけなくなると思うので、絶対入社を辞めておいた方がいいです。
きっとモチベーションも保てません。
自転車の修理が好きになれるかどうか
社員は基本的に、自転車安全整備士(資格)を取得して整備や修理全般できなくてはいけません。
男性は早く育ってほしいから入ってスグぐらいからまずパンク修理を習います。
また、女子であろうが、アルバイトであろうが関係なく、パンク修理程度のレベルの修理はさせられていました。
冬のパンク修理は手かかじかんで言う事きかないうえに、タイヤに残ったパンクの原因(画びょう、ガラスの破片、鉄くず)なんかも探さないといけません。
最近では手袋をして修理をするのが主流ですが、私が勤めていた時は手袋をして修理している人を見た事はありませんでした。
今も、お店によっては素手で修理される方もいるんじゃないですかね?
少なからず手は汚れるし、ネイルしたい女子や手を綺麗にしたい人には絶対向いていませんね。
まとめ:実情を知ったうえで働きましょう
自転車店の仕事に自分が上手くハマれば凄くいい環境だと思うんですよね。
ただ、私は自転車乗るのはあんまり好きじゃなかったですけど(笑)
お昼ご飯を食べる暇もなく働いていたので、当時38キロとガリガリに痩せ細った私の体形や、サービス残業の数字だけ見れば、きっと世間ではブラックと言われてしまいます。
しかし、職人の世界ですので「ブラック会社」と、一言で片づけるにはちょっと違うな。とも思っています。
自転車店に勤めたいと思っている方に、これらの実情を知ってもらったうえで、就職やアルバイトをして貰えたら、きっと見える世界が変わると思います。
参考になればうれしいです。
この記事を書いた人
名前:佐藤ハル
ハルチャンネル(雑記ブログ)を書いているニートブロガー。
【今を全力で生きる。】をモットーに旅行へ行ったり映画みたり、時々、恋したり。
関西弁アラサーが感じる本音が詰まっています。
昔、自転車店で自転車整備士として勤務していた経験からsato-bicycle!(自転車ブログ)も書いています。
サイト:ハルチャンネル
管理人:☆←ヒトデの一言
- これが本当に自分に向いている仕事なの?
- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
- そんな風に考えて今の職場で力を発揮できないのは自分の甘えなの?
- 今の職場で駄目なのは才能云々では無くて、ただ単に自分がポンコツなだけなのかな……
そんな悩みを持っている方向けに
自分の強みを知って、自分に向いている仕事の見つけ方
をお伝えします