こんにちは。ばんばん(@banbannakai)と申します。
ぼくは現在熱海の旅館で働いていますが、前職は大手の紳士服メーカーにいました。
ここが想像を絶するブラック企業だったので、その実態について書かせていただきます。
アパレル業界に就職や転職を考えている方は参考にしてください。
また、どうしても仕事に行きたくない方はこちらの記事も読んでみてください
インターンと面接。人事の人たちはよかったが・・・・・・
ぼくが新卒で入社した紳士服メーカーは、全国に支店を持つ一部上場企業でした。
入社したきっかけは、大学三年の冬にインターンシップに参加したことです。
当時の僕はファッションに興味なんてなくて、「有名な企業だからちょっと行ってみるか」くらいの気持ちで参加しました。
内容は、会社の説明や簡単な接客体験、店舗見学などでした。人事の人たちはとても親切で、こちらの質問にも快く答えてくれました。
「こんなにいい人がいる会社で働いてみたいな」
まだ世間を知らないぼくはそう思いました。今思うとこれが間違いでした。
就職活動が始まるとすぐにエントリー。面接も順調に進みました。
人事の方たちの対応は優しかったです。巷で噂の圧迫面接もなく、こちらの話を聞いてくれました。ぼくはあの会社は嫌いですが、人事の方だけはまともな人たちだと思っています。
内定通知は電話でいただきましたが、人事の方全員がお祝いの言葉を述べてくれて、手書きの手紙までもらいました。
面会をしてくれて、入社するメリットについて話してくれました。そのときも入社を強いるような姿勢はなく、好感が持てました。
悩んだ末に入社を決意。大学4年の7月です。
内定者アルバイト 現場の厳しさを垣間見る
内定者アルバイトができるということだったので、経験を積みたいと思っていたぼくは応募しました。近くの店舗での勤務が決まりました。
店舗の社員たちは優しかったです。
一緒にアルバイトすることになった同期の女性とも「いい人たちだね~」と話していました。
仕事も丁寧に教えてくれて、すぐに接客に慣れることができました。
始めの1か月くらいはよかったのですが、徐々に様相が変わってきます。
男性の主任社員がいたのですが、このひとがいわゆるパワハラ上司でした。
新人アルバイトができるはずもない仕事を押し付けて
- 「なんでできないの」
- 「入社したらこの程度は当たり前だよ」
- 「こんな仕事作業員でもできるんだよ」
と暴言を連発。ほかのスタッフにも同じような態度をとっていました。
新人には厳しくするというのが会社の伝統だったようです。
部活動的な雰囲気があり、「体育会系の会社だから仕方ない」という意味不明な理由でパワハラが正当化され、上層部も見て見ぬふりをしていました。
主任のことは嫌いでしたが、今思うとまだ優しいほうでした。上には上がいるのです。その話はまた後で。
厳しい予算 荒れる上司
アパレル業なので予算があります。月間と日別で売り上げ予算が決まっており、スタッフはこの数字を達成するために販売します。
上司、特に主任や店長以上の社員は、予算がとれないと機嫌が悪くなります。
1時間前まで優しかったのに急に怒り出して、些細なことで叱責されます。
販売をしても
「なんでもう1点売れないの」
「単価が高いほうを販売しろよ」
と責められます。店舗の予算が取れないのは店長の責任ですが、社員のせいにされます。時にはアルバイトの学生でも怒られていました。
客数が少ない店だと常に険悪な雰囲気の中で仕事をします。それが嫌で辞めていった人も多いみたいです。
洗脳研修 入社目前でやめる同期も
3月下旬、新入社員全員で千葉のホテルに泊まりこみ、入社前研修をしました。
新興宗教も真っ青の洗脳研修でした。
部屋に入る前は「入ります!」と怒鳴り、中にいる人は「どうぞ!」といって迎えます。朝は全員で社是と経営理念を唱和します。
一番ばかげていたのは「決意表明」というものでした。
新入社員と講師計90人の前に立ち、入社してからの決意を述べるのです。
姿勢、口上、内容などが少しでもおかしいとやり直しを食らいます。
「わたしはっ! 社会人になったらっ! 当たり前のことを当たり前にできる人間になりますっ!」
大声で叫ぶ同期は滑稽でした。泣き出す人もいて、決意表明の時間は異様な雰囲気になります。最初は立候補する人が少なかったのですが、徐々に増えていって、最終日の決意表明ではほとんど全員が手を挙げていました。
ぼくは最後まで手を挙げずにいましたが、あと1日研修が長かったら洗脳されていたかもしれません。
講師は店長やエリアマネージャーなどが務めていましたが、あれだけの大企業で出世するのでばかではないです。
部下をコントロールするすべは心得ているのですね。
あまりにも厳しいので逃げ出す同期がいました。合宿は5泊6日でしたが、その間に2人が内定辞退しました。
地元に配属されるも1か月半で転勤 会社の駒だと痛感する
配属は地元の名古屋になりました。店舗には同年代のスタッフもいて、店長も優しかったので仕事は楽しかったです。
このままずっとここにいたいなと思っていたら転勤の辞令。入社して1か月半しかたっていなかったです。
新店舗での勤務は2日後。休みももらえず、仕事が終わった深夜まで荷造りをしました。
上司は
「成長するチャンス」
と体のいいことを言っていましたが、会社の駒でしかないことを痛感しました。
このころから会社への不信感が募っていきます。
パワハラ店長につぶされそうになる
異動先の店長は社内でも有名なパワハラ上司でした。
ミスをすると暴言の嵐。
「お前のせいで会社がつぶれるだろ!」
「それでも健常者か!」
「こ〇すぞ!」
ぼくの前任の女性社員は数えきれないくらい泣かされて異動願を出したそうです。
内定者アルバイト時代の主任のほうがまともでした。
社員が異動願を出すほどのパワハラが黙認される社風。早く辞めたいと思うようになります。
異常な事業拡大 長時間労働は当たり前に
当時、会社は店舗を急速に増やしていました。
ひと月に30店舗を出店して、それに伴い転勤があります。
新店舗は人員不足で1日12時間は勤務し、休みは月に3日か4日。10連勤した人もいます。死んだような眼をしている店長をたくさん見ました。
「会社の歴史をつくる」
「若い社員にもチャンスがある」
会社はそんなことを言って現場の状況は無視。どんどん店を増やし続けます。同期も新店でフル残業していました。
ぼくはたまたま人員が足りている店にいて、営業時間も短い店にいたのですが、いつ新店に異動させられるかわからない恐怖と戦っていました。
あの会社の社員は社畜ですらなかったです。家畜です。
転勤はないはずの契約社員でさえ異動させて帳尻を合わせる始末。
会社への嫌悪感が決定的になり、転職を決意します。転職の経緯はまた別の記事で書きます。
まとめ:紳士服メーカーには御注意を
ぼくがいた紳士服メーカーはこんな会社
- パワハラが当たり前。だれもおかしいといわない。
- 洗脳研修で新入社員を操る。
- 異常な事業拡大。10連勤する社員もいた。
あくまでぼくがいた会社の話ですので、アパレル業界全てがそうとは言えません。
しかし、そういった会社も確かにあるという事は知っておいてください。
特に僕がいた会社は事業拡大に関しては、有名なブランドも力を入れているらしく、現場がどんな状況なのかはなんとなく想像がつきます。
事業を拡大することがだめだとは言いませんが、現場のことを考えてくれる会社なのかどうかは判断して入社を決めたほうがいいと思います。
これからアパレル業界に就職しようとしている人の参考になったら幸いです。
この記事を書いた人
ばんばん
熱海で仲居をしながらブログ運営しています。
面白い小説や映画のことを発信しています。ヤるサロンメンバー。
ツイッター:@banbannakai
管理人:☆←ヒトデの一言
- これが本当に自分に向いている仕事なの?
- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
- そんな風に考えて今の職場で力を発揮できないのは自分の甘えなの?
- 今の職場で駄目なのは才能云々では無くて、ただ単に自分がポンコツなだけなのかな……
そんな悩みを持っている方向けに
自分の強みを知って、自分に向いている仕事の見つけ方
をお伝えします