・どうせ使うなら、賢く使うコツを知りたい!
…と思っていませんか?
実はエージェントは複数の求職者を担当しているので、求職者一人一人に割ける時間はかぎられています。
そのため、自分から積極的に働きかけないと、より多くのサポートを得られるのは難しいです。
そこで今回は、大手人材会社の転職エージェントとして8年勤務していた筆者が、転職エージェントの賢い利用法を解説していきます。
この記事を読めば、転職エージェントの上手な使い方だけでなく、人材会社の裏事情や本音も分かるので、ぜひご一読を!
転職エージェントの流れや使い方【登録〜内定まで】
「転職エージェントに登録すると、どのような流れで進んでいくの?」
と思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで、最初に転職エージェントの簡単な流れを説明します。
- 転職エージェントに無料登録
- 面談・カウンセリング
- 求人紹介・応募
- 選考対策・面接
- 内定・退職・入社
2の面談と3の求人紹介を同時に行うこともありますが、大体どのエージェントでも、この流れで内定まで進みます。
最初の登録で簡単な個人情報を、その後の面談で条件を細かく確認し、求職者が希望の求人をエージェントが選んでくれます。
登録時には簡単な個人情報を、面談時には細かい条件を確認した後に、担当のエージェントが希望に合った求人を紹介してくれます。
詳しい登録方法は以下の記事まとめています。
事前準備が大事ですので、目を通して下さいね。
転職エージェントを賢く使う上で一番重要なポイント
転職エージェントを使う上で1番重要なポイントは、担当のエージェントと信頼関係を築くことです。
実際にあった例として、持病を隠したままエージェントに登録し、内定先に転職した男性がいました。
仕事自体は順調でしたが、新しい職場環境が持病と合わず、転職3ヶ月で泣く泣く退職することに…。
「最初に打ち明けてくれていれば、体調に合う会社を紹介できたのに…」とエージェント一同、とても歯がゆい気持ちになったことがあります。
その後この男性は、持病を受け入れ、配属先を考慮してくれる企業に紹介が決まり、数年経った今でも元気に活躍されています。
「転職に不利ではないか…」と思うことも、それを考慮した上で紹介先を探すのがエージェントの役目です。
不安な点もあるかもしれませんが、気になるポイントは面談時に思い切って打ち明けてみて下さい。
ここはすごく大事なポイントなので、忘れないように気をつけてくださいね。
次の章からは、ステップごとにより具体的なポイントを一つ一つ紹介していきます
【step.1】転職エージェントの賢い使い方(登録〜面談)
登録〜面談の際におすすめな使い方は以下の3点です。
- 登録は大手と中小の併用がおすすめ
- 気になる業界の裏話を聞こう
- 希望案件は他のエージェントでも出ていないかチェック!
順番に説明しますね。
1. 登録は大手と中小の併用がおすすめ
登録する転職エージェントは、大手と中小どちらも併用するのがおすすめです。
大手のエージェントは扱う案件数が多く、サービスの質が高い傾向があります。
その反面、担当一人当たりの受け持つ求職者数が多く、連絡がつきにくい、イレギュラー時に融通が効かないなどのパターンも見受けられます。
一方、中小規模のエージェントの場合は求人数は大手に劣るものの、優良企業の独占案件や、取引歴が長いおすすめ案件を持っていることが多いです。
また、担当の受け持つ人数も少ないので、一人ひとりの事情を考慮した親身なサポートが期待できます。
どちらも上手く併用しながら、自分に合った案件を比較すると良いでしょう。
2. 気になる業界の裏話を聞こう
エージェントとの面談時は、希望の案件の相談以外に気になることは何でも聞いておきましょう。
例えば、以下のような内容を聞いておくと、その後の就職活動に役立てることができます。
- 気になる業界の景気の動向
- 希望案件の職場の雰囲気
- 過去の内定者の特徴
- 内定辞退者、不採用者の理由
- 転職に有利な資格やスキル
ただし、エージェントのスキルや経験によって、持っている情報量には違いがあります。
もしサポートが不十分だと感じた場合は、エージェントの変更を検討するのも手です(詳しくは記事の後半で紹介しますね)。
リアルで正確な情報を短時間で集めることができるのは、エージェントを活用した人だけの特権です。
希望案件や業界事情など、積極的に質問すると良いでしょう。
3. 希望案件は他のエージェントでも出ていないかチェック!
企業がエージェントに案件を出すとき、複数社に同時に依頼をかけることが良くあります。
複数のエージェントで同じ案件が出ている場合、よく見ると細かい条件が微妙に違うことがあります。
これは、より高待遇になるように交渉したエージェントのみ、好条件枠を獲得しているから。
基本給、交通費の上限、入社祝い金などの特典の有無など、細かく内容を確認してみましょう。
ぜひ少しでも条件が良いエージェントから面接を受けてみて下さいね。
【step.2】転職エージェントの賢い使い方(求人紹介〜選考)
求人紹介〜選考の際におすすめな使い方は以下の3点です。
- 自己分析を手伝ってもらおう
- 模擬面接は厳しくフィードバックしてもらおう
- 担当エージェントと合わない時は担当を変更しよう
くわしく解説していきますね。
1. 自己分析を手伝ってもらおう
「自分の強みがわからない…」
「履歴書の特技は何を書けば良いの?」
とお悩みの方もいるのではないでしょうか?
そんな時は、担当のエージェントに自己分析を手伝ってもらいましょう!
面接では案件ごとに求職者に求めていることが違うため、履歴書や職務経歴書も、案件に合わせて内容を微調整する必要があります。
そのため、事前に自己分析で、自分の強みや特技を複数書き出しておくと、応募書類の作成がスムーズに進みます。
とはいえ、自分一人では自分の良さを見つけきれないこともあるかもしれません。
自己分析につまずいた時は、担当のエージェントに早めに相談してみましょう。
電話やメールで問い合わせても良いですし、履歴書添削の時に直接聞いても問題ありませんよ。
2. 模擬面接は厳しくフィードバックしてもらおう
絶対に内定を勝ち取りたい面接の前は、「厳しくフィードバックして下さい!」と伝えてみましょう。
求職者はエージェントにとってお客様なので、模擬面接で徹底的に指摘をするエージェントは意外と少ないです。
改善点が多すぎる時は、代表的なもの以外を指摘しない場合もあります。
多くの面接を見てきたプロの視点は非常に勉強になりますので、ぜひ積極的にフィードバックをくれるように依頼してみて下さいね。
3. 担当エージェントと合わない時は担当を変更しよう
意外と知られていないのですが、エージェントと相性が合わない場合、担当を変更をすることができます!
エージェントとの面談では、過去の退職理由や自己分析の内容など、かなり踏み込んだ話をしていくことになります。
特にエージェントと年齢差があったり性別が違ったりすると「ちょっと相談しにくいかも…」と思うポイントも出て来てくる可能性もありますよね。
そんな状況を想定して、エージェントには担当以外と話ができる相談ダイヤルが必ず設けられています。
エージェントの仕事はあなたの転職を最大限サポートすることです。
不安要素はできるかぎり払拭して、面接にのぞみましょう。
【step.3】転職エージェントの賢い使い方(内定〜入社)
内定〜入社の際におすすめな使い方は以下の3点です。
- 内定理由を確認し、即戦力を目指そう
- 必要であれば給与交渉も可能
- 退職トラブルはエージェントに速やかに相談!
詳しく解説していきます。
1. 内定理由を確認し、即戦力を目指そう
めでたく内定を獲得したら、自分がなぜ採用されたのかエージェントに確認してみましょう。
不採用に理由があるように、採用されるにも必ず理由があります。
「前職のスキルを欲している」「人柄が部署の雰囲気に合う」など、具体的なポイントを知ることで、入社後やるべきことを想像しやすくなります。
転職先で実力を発揮できるよう、ぜひ自分の採用理由をエージェントに確認をしてみましょう。
2. 必要であれば給与交渉も可能
「無事に内定が出たけど、本当はもう少し給料を上げて欲しい…」
そのような場合、エージェントが給与交渉をすることもあります。
ただし交渉できるかは最終面接後の評価次第。
内定は「お願いしてでもきて欲しいレベル」と「及第点レベル」に分かれますので、企業から高評価採用を取れた場合のみ、給与交渉ができることになります。
この辺りのさじ加減は非常に難しく、成功率は正直半々ぐらい。
給料が上がらなくても入社するか、上がらないなら辞退するかなど、条件面を事前にエージェントと相談すると良いですね。
3. 退職トラブルはエージェントに速やかに相談!
「なかなか退職届を受理してくれない…」
「退職を言い出しにくい…」
そんな方もいるのではないでしょうか?
せっかく転職先が決まったのに、今度は退職関係で悩みが出る方も少なくありません。
例えば仕事が急に忙しくなったり、後任が決まらなかったりで、退職時期の延期をお願いされるケースが良くあります。
「できれば延長して最後まで勤めたい…!」という場合は、転職先に入社日の調整ができるかどうか、エージェントが交渉しに行きます。
「転職先に迷惑にならないよう、退職日を伸ばしたくない…!」という場合だと、現職の状況を加味してベストな断り文句を一緒に考えるといいですね。
退職時期をずらせるかどうかは企業の状況によって変わってきますので、トラブルが起きた場合は、速やかにエージェントに相談しましょう。
【裏事情】元エージェントが教える人材会社の本音
転職エージェントを利用するにあたって、エージェント側の事情や立場を理解しておくと、さらに上手に活用できますよ。
例えば、転職エージェントはシステム上、転職に関する完全に中立的なアドバイスは難しいです。
転職エージェントは紹介者の転職が決まった時に、企業から紹介料が入ることで会社が成り立っています。
そんな時、「内定が出た会社に不安があるから入社を迷っている…」と相談を受けた場合、どのように答えるでしょうか?
ほとんどのエージェントは不安を払拭し、なんとか内定先に入社してもらうためのアドバイスをすることになりますので、内定に関わる相談時などは注意するといいですね。
それでも就職活動を進める中で「客観的なアドバイスが欲しい…!」と思う場面も出てくるかもしれません。
そんな時は、中立的な立場でアドバイスをくれるサービス、そうだんドットミーの利用をおすすめします!
また、エージェントは企業に不利な情報は積極的に教えない傾向があります。
例えば、過去に労災やパワハラなどの問題、何かしらの業務停止命令があった場合などがこれに当たります。
労災やパワハラは部署によって環境が全く違いますし、業務停止などの行政指導は必ずその後改善指導が入っています。
紹介する立場になれば、今は改善努力をしている企業の過去は、なかなか求職者に話しにくいですよね。
あとで知ったことで、これらの要因が不信感に繋がるケースもあります。
回避策として、エージェントから紹介を受けた企業は一度自分で調べてみるのがおすすめです。
こんな人は困る!転職エージェント利用時のトラブルや注意点
ここまで、転職エージェントのおすすめの活用法について解説してきましたが、エージェント利用時には注意点もあります。
例えば、無料だからといって、面談や面接に連絡なく遅刻したりバックれたりするのは絶対にやめて下さい。
エージェントは複数人とスケジュールを調整しているので、他の求職者や企業担当にも迷惑がかかることになります。
どうしても都合が悪くなることもあると思いますので、連絡さえすれば深く責めたりはしないはずです。
社会人としてのマナーですので、予約の変更は必ず一報するようにして下さいね。
また、転職エージェントは面接を受けた企業に100%転職できると確約するものではありません。
エージェント経由で面接を受けても、不採用になる理由に以下の例があります。
他社から高スキルの人が応募した
自社募集で同レベル以上の人が応募した
人柄や雰囲気が配属先の雰囲気と合わなさそうだった
まれに「絶対転職できると思って、現職に辞めるって言ってしまった!」という人がいますが、必ず内定が取れるという保証はできません…。
あくまで内定率を上げるためのサポート役として、エージェントを利用するようにして下さいね。
まとめ:転職エージェントを賢く使って内定を目指そう
というわけで、今回は転職エージェントの賢い利用方法を解説しました。
エージェントは様々な業界の状況を把握し、内定獲得に向けて役立つノウハウを提供してくれる、求職者のサポーター的存在です。
ネットで検索するよりも、ずっと有効な情報を伝授してくれますよ。
転職は人生を大きく変えるターニングポイントですので、ぜひ転職エージェントを使い倒し、理想の内定を手に入れて下さいね。
- これが本当に自分に向いている仕事なの?
- 本当はもっと自分が活躍できる場所があるんじゃないの?
- そんな風に考えて今の職場で力を発揮できないのは自分の甘えなの?
- 今の職場で駄目なのは才能云々では無くて、ただ単に自分がポンコツなだけなのかな……
そんな悩みを持っている方向けに
自分の強みを知って、自分に向いている仕事の見つけ方
をお伝えします